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自立、自分の店を持つ

Sugimoto Rendo 杉本 錬堂さんfacebookより
2014年1月8日 ·

毎週水曜日の投稿 神々の試練シリーズ・・自立、自分の店を持つ

1977年、27歳で静岡県の伊東市の郊外に自分の店を持った。

店名は製菓学校時代の友達の店と同じ名前(菓子の木)にした。

この店が立地条件は悪かったがメチャクチャ売れて大繁盛だった。

時代もフランス菓子ブームだったせいもあって。当たったのだった

当時、女性誌では「アンアン」「ノンノ」などがあって 
フランス菓子特集の記事に私の店もよく掲載された

新製品も出せばすぐに大ヒットで
おお、俺のセンス! 俺の手腕! 俺は!!俺は天才だ! 

当時、伊東にはフランス菓子専門の店はなかった、

お菓子は小さく、値段は高かったんで
「あんな店、気取っているだけで店も入りにくい、
商圏も時代のニーズも考えないような営業で
すぐにつぶれてしまう」と経営コンサルタントの話にも出て来たらしい

時代が早く、判りにくいだけなのだ

だが店は大繁盛、

その勢いで・・1979年、2店舗目を出した。

最初の店は伊東市の街のはずれにあって
場所的には決して良い場所と思われなかったが・・・何故かよく売れた

2店舗目の場所は駅前の人通りが多くて、
誰もが「あの場所はいい場所ですね」と誰もがほめてくれた

確かに運が良かった、

そこのスペースはいくつもの企業が申込み、抽選となっていたが
家主さんが「菓子の木さんは、きれいな商売なので、決定しています!!

どのスペースでもいいので選んで下さい」と言われるぐらいだった

銀行も是非うちを使って下さいと
支店長自ら店にまで来て挨拶をしていく

店の造りはスペインから古レンガを輸入、
壁は漆喰、床はヒノキ材、テーブルはアンティークを使い、
家具はオーダーメイド、コーヒーマシンは何百万もするスイス製など、
凝りに凝り、あらん限りの智慧とセンスを集め、大金をかけてつくった。

「これで菓子の木は不動のお店になるだろう」と自分でも思っていたし
周りの人達もそう考えていたらしい

ところが、開店した直後から店にはお客様がほとんど・・来なかった

一日の売り上げが 何千円の時もしょっちゅうあった

店内はBGMだけが流れているだけで、
閑古鳥が「ヒマーヒマーと泣き」
よーく、見ると「お店の中を火車があっちこっちと行き来している」感じが・・・

天才が天災に転じた

5年営業したが、いよいよ店が危なくなって
「何とかしなくては」と思ってはいるが天災状態の私にいい案が浮かぶ訳がない

その年の大晦日、かみさんに「今年はどのぐらいの赤字で回ったんだ?」

「そうねえー今年はマイナス300万ぐらいかなあ」意外と呑気

「そうか・・・」

こっそりと和服ダンスに入っている保険の証書を見た

「死亡したときの金額が3000万円――・・・死ねば片がつくか」

ウインドサーフィンで使っている細めでも丈夫な5mぐらいのロープを握って
裏山に向かった

悪い時には・・悪い展開の事しか考えが浮かんでこないのだ

さて、早いうちに決着をつけようと木にロープをかけた

その時・・「アレッ俺の命って3000万円か?」

「天才と自負していた俺の命が3000万円か?」

と気がついた・・ 死ぬ気になったんだから・・
もう一度、挑戦してみるかと自分に言い聞かした

「年が明けたら何とかできるか当たってみよう」

年が明け、8日になって銀行関係を回る

あんなに頭を下げて、お願いにきていた銀行の支店長、
店に入ったら、目も合わせないで出てきもしない

担当した者は若い窓口の子で話し終わったら、
奥に行って、5分もしないうちに戻ってきて「無理ですね」と一言

何件も回っても同じような待遇だった 

「やっぱり駄目か」諦めて、車に乗った、
がっくりきた気持ちで運転していたら、いつもと違う道を走っていた。

その時、目に入った看板があった
「みんなの農協・住宅ローン応援します」
「農協か?ダメもとで寄ってみるか」

ドキドキしながら入って行った、

貸付窓口と書いた札の向こうに、
ちょっとあばた顔の細身でメガネをかけた男がポケットに手を入れ、立っていた

「何?!」とその男はぶっきらぼうに言った、
 
「何って!! 俺は!!お客さんだぞ」 

「それにポケットに手を突っこんだまま、話すな」
と心の中で思って、ムッとした、 心を落ち着けようと椅子に座った

「実は・・・」今の店の状況、これから何とかしたい事などを話した

そのあばた顔の男が間髪抜かさず、
「あんたさあー どこに行ってもそんな話をしてるの?」

「あんたさあーって・・・俺はお客だよ」と、また心の中で思った

暫く沈黙が続いて

「銀行ってさ 弱い相手には鼻もひっかけないよ」

「でも、あんたの話は面白い」 

「だから!!あんたって呼ぶな」

俺は・・少なくても・・お客・・なんだから・・
その彼が・・信じられない事を言った

「俺が事業計画を書くようにするか」

「エッ、あなたが事業計画を書いたら借り入れがする事が出来るのか?」

「そりゃあ・・上に聞いてみないと判らないけど・・貸付だから・・」

そして彼の計画はこうだった

今、赤字で困っている店を閉めて、
よその場所に売店だけの店を出す

最初に営業した店も閉めて
伊豆高原に土地を購入して自宅と店を作る

更に借金は多くなるけど勝負だと思った

3店舗目の立地条件はあまり良くなかったけど、
5坪で家賃4・5万の小さな店をつくる事が出来た

土地は購入出来たけど、
結局、家を建てるほどは借り入れが出来なかった

「最初は営業しない土地なんて欲しくはない」と思ったが、
かみさんがどうしても土地だけは買おうと強く主張したので購入した

ピンチからチャンスに変わった

小さな店は何故か場所が悪い割には繁盛した。

その上、買った土地がバブルの最盛期になって、
1500万で買った土地が1年後には4000万円近くになっていたので
翌年、1988年現在の伊豆高原に住宅と店を兼ねた建物を建てた。

4店舗目の「菓子の木」だ

この男がいなければ・・・先は無かった

自立、自分の店を持つ



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